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機能性アパレル(ウェア)の劣化と寿命について
防水ウェアの多くは、水の浸入を防ぐため、生地にポリウレタン樹脂などの防水コーティングまたはフィルム加工や、縫い目にシームテープ圧着をしています。
ポリウレタンなどの合成樹脂は、空気中の酸素や水分などと作用すること(加水分解)によって劣化し、剥離やベトつきが発生することがあり、現在の科学技術では避けることはできません。
劣化は、ご購入時からではなく生産された時からはじまり、使用せずにしまっておくだけでも2~5年で劣化が現れることがあります。
劣化の進行は、ご使用の状態や、保管時の温度や湿度など環境により異なります。
より長くお使いいただくために、こまめなメンテナンスを行い、保管の際は、湿度・温度が低く、直射日光の当たらない・風通しの良い場所でのハンガー掛けをおすすめします。
レインウェアのお手入れ方法(手洗いの場合)
しかしながら、どんなにメンテナンスを行っていてもいずれ劣化が生じ、製品寿命をむかえますことご了承ください。
*劣化事例:防水膜の再コーティングはできません。
フットウェア(シューズ)の劣化と寿命について
登山靴には寿命があります。ミッドソールは主にゴムやポリウレタンなどを接着し構成されていますが、これらの素材は使用の有無にかかわらず、時間の経過により経年劣化を起こします。
製造後の耐用年数は保管状況等によっても異なりますが、長くても約5年程度とされており、保管状況によっては大幅に短くなってしまうことがあります。
長年履いていない登山靴を取り出してみたら綺麗だったからといって登山に使用すると、ソールの剥がれや破損など、現場でトラブルに見舞われることがあります。
使用前には必ず状態を確認してください。
また、ミッドソールの素材はとくに高温、高湿度の中で劣化が進むことが確認されています。
火やストーブの近く、また直射日光のあたる場所、車のトランク内のように高温になる場所には放置しないようにしてください。
汚れを落として十分に乾燥させてから、風通しの良い場所に保管しましょう。箱に入れた状態での保管も避けましょう。
*劣化事例:ミッドソールが加水分解により劣化。修理はできません。